とんかつ豆知識満載!まい泉×サントリーオンラインセミナーレポート<後編>
シャインな皆さま、おつかれさまです。「マル・デ・シャイン」セミナー潜入班です。
11月6日(金)に開催されたオンラインセミナー「とんかつ まい泉の歴史と おいしさへのこだわりを探ってみなはれ」の後編をご紹介するこちらの記事。
前編をまだお読みでない方は併せてお楽しみください。
それではさっそく後編スタート!
実演!とんかつの匠の技
まい泉のおいしさへのこだわりの数々がわかったところで、いよいよもう一人のゲストであるアベさんの出番です。
このレポートでは写真を見ながら「グランドマイスター」直々の解説と作り方の工程をご説明していきます。
こちらは揚げる直前に肉の形を整える様子。
「オーダーが入ると、一枚ずつ仕込みの状態を確認し、形を整えます。やはり形の美しさもおいしさのひとつだと思っています」(Byアベさん)
まい泉では、すべてのとんかつが同じ味わいになるよう、下ごしらえはもちろん、揚げる直前まで肉の厚さを整えたり、感触から揚げ具合を判断したりと、一切の余念がありません。
こちらはパン粉付けの様子。
写真ではわかりづらいですが、見たことがないぐらい深いバットに、たっぷりのパン粉が入っており、一見すると「え?そんなに押すの?」と思ってしまうほど、グッと体重を乗せてパン粉をしっかりと付けていきます。
この力加減がポイントの一つでもあるため、アベさんも修業中は毎日はかりを押して加減を覚えたそうです。
まさに「パン粉付けマイスター」の技が光るポイントですね。
また、パン粉の水分量も非常に重要だそうで、一定の水分量がないと、サクッとした食感のとんかつにならないため、季節やその日の気候で変わる水分量を、アベさんたち職人は手触りで把握して、毎日パン粉付けの加減を変えているそうです!
(すごい!!!)
そしてパン粉を付け終えたら最後の成型を行ないます。
「余分なパン粉を落として厚みが一定になるように整えます。パン粉の付き方にムラができてしまうと熱の入り方にバラつきが出て、食感が変わってしまいます」(Byアベさん)
本当に細部にまで余念がない職人技には本当に感服ですね…。
美味しいとんかつづくりを追及される姿には、まさに脱帽です。
最後はいよいよ、揚げの工程!
「まい泉のレストランで使用している油は、ひまわりオイルです。サクッと軽い食感で揚がって、さっぱりと召し上がっていただけます。温度は160~170度。水分が抜けることでパン粉が肉の断面から立ち上がるのです」(Byアベさん)
そして出来上がったとんかつがこちら!
見ているだけで胃袋が刺激されますね~~~。
先ほどご紹介した、花が開いたように満遍なく立ち上がった衣「剣立ち」の様子もわかるかと思います。
アベさん曰く、「お店にいらしたときには『今日はいい剣立ちだね!』などと言いながら召し上がっていただければ嬉しいです。」とのことですので、お店にいらした際の、ちょっと“通”な気分になれるトリビアとしていつかご活用ください。
ちなみにこちらの写真のとんかつは、セミナーのためにアベさんが揚げて持ってきてくれたもの。見事な剣立ちの様子と、お肉の均一さが一目瞭然ですね。
このとんかつをカットする現場に立ち会ったのですが、ザクッ、ザクッという食欲をそそるとてもいい音がしていました。
アイタさんによると、揚げてから時間が経ったとんかつは、衣が水分を含むため、揚げたてをカットするときよりも低い音がするのだそうです。(メモメモ……)
※セミナー用に用意したすべてのとんかつは、スタッフ一同の胃袋に一瞬で消えていきました(皆さん、ゴメンナサイ)。
揚げてから時間が経っているにもかかわらず、衣は噛むたびに音が鳴るくらいサックサク。お肉はしっとりとやわらかで、感動のあまり全員数秒間、無言になったほどで、「冷めても美味しいとんかつ」の神髄を味わわせていただきました。
(あれ?おかしいな…。「スタッフ一同でおいしくいただきました」のテンプレがなんだか食レポみたいになってしまいました…。)
とんかつ、右から食べるか?左から食べるか?
とんかつ作りの秘密の次は、そう、出来上がったとんかつのおいしい食べ方です。
……とその前に、突然ですが、ここで一つ質問です。
皆さまは、とんかつをどこから食べますか?
上の資料は、今回のセミナーに応募されたシャインの皆さんへのアンケート結果です。
どこから食べても別にいいんじゃ??と思われた方もいるかと思いますが、実はこの問いには、まい泉流の“正解”があります。
その“正解”とは、ずばり②の「左から2番目」。
まい泉のロースかつは、脂身の厚さも決まっています。そんなまい泉のロース肉において、脂身と肉のバランスが一番いいのが左から2番目だということなんです。
参考までに、まい泉流のとんかつの味わい方をご紹介いたします。
プロ直伝!まい泉流とんかつの食べ方
●一切れめ
まずは何もかけずに一口食べて、豚肉本来の旨みを味わってください。
残りには軽くレモンを絞って「まい泉スパイスソルト」をパラパラと少量かけてみましょう。脂身の甘みをソルトが引きたてて、舌の上でとろけるそうです。
●二切れめ
まい泉のオリジナルソースでどうぞ。
まずは「甘口ソース」で食べてみてください。創業当時から変わらないソースの風味が口の中に広がります。
●三切れめ
「辛口ソース」で新たなとんかつの味を楽しんでください。和からしや、レモンは、味のアクセント程度に適量でお楽しみください。
そしてアイタさん曰く「とんかつはせっかく5~6切れあるのだから、いろいろな食べ方で楽しんでいただきたい。」とのこと。
なるほど。
「一切れごとに味わいを楽しむ」というのはこれまで何も考えずにドバっとポン酢をかけていた私には目からうろこの意外な楽しみ方でした。
皆さまもぜひ、いろいろな味わいの変化と豚肉とのハーモニーを楽しんでみて下さい!
「学び」パートはここまで!
ここで一旦、一区切りということで、みんなで楽しく乾杯タイムに突入しました。
それでは、出演者三人そろって
「「「スコール!!!」」」
※「スコール」とは、サントリー流の乾杯の掛け声です。サントリーがビールづくりを学んだデンマークの言葉に由来します。今年の忘年会のネタにぜひどうぞ。(オンラインでも使えるはず!)
上から、司会のウエダさん、アベさん(下段左)とアイタさん。
三人ともなんだかホッとしたように?見えるのは気のせいかもしれませんが、やっぱりリラックスして飲むビールが一番ですね~(笑)
セミナー内ではさらに、司会・ウエダさんによる「とんかつの実食」コーナーも催されましたが、その様子はウエダさんのこの表情からお察しいただくか、またはこの記事の一番下についているセミナー動画にてご確認ください。
ちなみにウエダさん、「まい泉のとんかつのおいしさが少しでもシャインの皆さんに伝わるように……」と、当日は何も食べずに本番に臨んでいました。
動画をご覧の際は、ウエダさんのプロ魂も併せてご覧ください(笑)
お家とんかつがレベルアップ!なQ&Aコーナー
最後は恒例の質問コーナーで締めさせていただきます。
Q.まい泉の「かつサンド」はどうしてあんなにおいしいのでしょうか?
A.冷めてもかつをおいしく食べていただくため、たたいて柔らかくしています。また、パンにソースがしみ込まないように、揚げたてのかつにソースをかけて、荒熱を取ってからパンに挟むようにしています(Byアベさん)。
Q.とんかつを家庭でおいしく作るコツをコッソリ教えてください。
A.なるべく深い鍋でたっぷりの油を使って揚げてください。そして油を切るときは、バットのヘリなどに立てかけて置いてみてください。そうすると油切れも良くなりますし、サクサクとした食感が出るかと思います(Byアベさん)。
Q.まい泉のとんかつソースを買いました。これは4種類のうちのどのソースですか?
A.レストランでも使っている甘口ソースをそのままボトルに詰めています(Byアイタさん)。
Q.とんかつのベストな厚みはあるのでしょうか? 厚ければ厚いほどいいということではないのでしょうか?
A.特にご家庭で揚げるときは、お店で食べるお肉より若干薄いもの、そして小さいもので作ったほうが、よりサクサクとしておいしいとんかつが出来ると思います。お店では、大きなフライヤーを使って揚げています。ご家庭で使う鍋の大きさに合ったサイズのお肉を選んでいただければ、おいしいとんかつが揚がると思います(Byアベさん)。
Q.かつサンドを買って帰ったあと、おいしく食べるための方法があったら教えてください。
A.かつサンドを翌日まで保存される場合は、できれば冷蔵庫に入れず、常温のまま召し上がっていただきたいです。冷蔵庫で冷やしてしまうと、肉が締まり、少し硬い食感になってしまいます。ですので、常温のままお召し上がりいただくか、レンジで20秒ほど温めていただいてからお召し上がりください(Byアイタさん)。
Q.パン粉を付けるときは、ギュッと押し付けるほうがいいのですか?
A.(映像では)力強く押しているように見えるかもしれないですが、“肉をパン粉で包んであげる”という意識で絶妙の力加減で押しています(Byアベさん)。
Q.ソースよりしょうゆ派なのですが、邪道でしょうか?
A.決して邪道ではありません(笑)。レストランにも“わさびじょうゆ”で召し上がるお客様がいらっしゃいます。特に脂身の多い部分に合うと思います。今までしょうゆをかけたことがないという方もきっと、新しいおいしさを発見していただけるのではないかと思います(Byアイタさん)。
Q.スパイスソルトの意外な活用方法を教えてください。
A.とんかつだけでなく、キャベツにかけてもおいしく召し上がっていただけます。ご家庭で生野菜サラダを作られたときに、スパイスソルトとアマニ油などで召し上がっていただくのもおいしいと思います。また、炒めものにお使いいただくのもいいですね(Byアイタさん)。
Q.とんかつにはやはりビールでしょうか? ほかのお酒は何が合いますか?
A.やはりビールが一番合うと思います。その次がハイボール……。炭酸系の飲み物を飲むと口の中が潤うと同時に油っぽさを消してくれるので、やはり炭酸系がいいのではないでしょうか。
ということで質問コーナーも以上となりますので、今回のレポートもここで終了です。
最後は、本番終了後の達成感と解放感にあふれた笑顔の、アイタさんとアベさんの「レッツシャイン!」ポーズでお別れです。
皆さん、またお会いしましょう~!!
今だけセミナー本編公開中!
ただいま、サントリー公式YouTubeチャンネルにて、このセミナーのアーカイブ動画を期間限定で公開中です。
記事内では泣く泣く割愛した“あんなこと”や“こんなこと”を知りたい方や、
アベさんによるとんかつ作りの“おいしい”実演映像を目と耳で楽しみたいという方は、ぜひご視聴ください!
※併せて読みたい、オンラインセミナー潜入レポート前編はこちら